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「みなかみ町2泊3日お試し農業&移住プログラム」開催しました。<レポート>



2泊3日みなかみ町に滞在しながら、みなかみ町での『農ある暮らし』を体験するプログラムを開催しました!


本プログラムは、群馬県みなかみ町で農業体験や地域の人との交流を通して、地方での暮らしをイメージしてもらうことを目的として企画しました。最近の移住相談では、「自然豊かな所へ移住し自分ができる範囲で農作物を育てたい!」という想いをよく聞くようになり、『自給自足な暮らし』に関心を持つ方が増えたと体感しております。


ですが、『自給自足な暮らし』と言っても理想とする暮らし方は人それぞれです。どんな暮らしをしたいのか、その暮らしをみなかみ町で実現できるのか、農業体験やみなかみ町に住んでいる方との交流を通して、今後の暮らしのためのヒントになればと思い実施しました。


本プログラム募集ページ(募集終了):https://www.minakami.work/post/minakami_farming3days


今回、「農家民宿かかし」さんにご協力いただき、9月28~30日に本プログラムを開催しました。農家民宿かかしは、移住してから30年以上続く、おしゃべり好きで面倒見のいい村田さん夫婦が経営する農家民宿です。70種類もの農作物を有機農法で育てております。民宿かかしの料理はほぼご夫婦が育てた野菜で作られており、身体にいい食事作りをこだわっています。野菜本来の旨味を引き出されていて絶品です!


2階建ての可愛らしい古民家で、客室は4部屋あります。廊下には奥さんの久美子さんが季節の花をいくつか飾っております。源泉から流れる温泉もあり、時期によっては窓から紅葉や桜などの自然の景色を独り占めできます。


自分たちの好きなことを仕事にしている村田さんご夫婦の暮らしは、『自給自足な暮らし』の1つだと思い、本プログラムの宿泊先、農業体験先としてお願いしました。


今回お試し農業&移住体験プログラムには、2組4名の方にご参加いただきました!(3組定員でしたが、残念ながら1組キャンセルがありました。)みなさん東京在住で、移住や2拠点生活を検討している方にお越しいただきました。


本プログラムの2泊3日のスケジュールはこちらです!


この3日間のお試し農業&移住体験の様子を体験や交流ごとにご紹介させていただきます!


1日目15:30 農業体験

初日は早速、農家民宿かかしで農業体験をしていただきました。体験内容は、サツマイモ堀りとシソの実の収穫です。サツマイモの畑はツルに覆われており、土の部分が見えない状態でした。「農業体験のために、掘りやすいように事前にツルを切っている農家さんもいるが、農業は"良い所ばかりではない”と知ってもらうためにあえてこの状態から作業を始めるよ」と、村田さんは話しておりました。村田さんはこのサツマイモ堀りだけでなく、畑にある他の野菜を紹介しながら、農業の良い所、悪い所をありのまま伝えてくれました。


サツマイモの芋づるをたどって、サツマイモが切れないように周りの土をシャベルで堀り、ある程度まで掘ったら手で丁寧に掘り出しました。掘り始めていきなり、人の顔より2周りほど大きいサツマイモを参加者が協力して綺麗に取り出していました。


いくつかサツマイモを掘った後、端に避けた芋づるから葉を取る作業をしました。サツマイモの芋づるを食べたことがありますか?村田さんご夫婦の手にかかれば芋づるも美味しい食材になります!収穫の仕方はシンプルで、葉の部分を手でポキッと折るだけです。この感覚が意外と癖になるようで、気づいたら収穫用のかごいっぱいに芋づるが入っていました。



村田さんご夫婦は有機農業※1 で育てており、できる限り農薬を使わず美味しく育てられる方法を、常にこころがけております。民宿かかしの畑は山に囲まれた場所なので、獣害の被害に遭うこともあります。実際、このサツマイモ畑をイノシシに掘り起こさたこともあったそうです。そんな中でも自分たちの想いを守りつつ、多様な野菜を育て続けています。


※1農林水産省では、有機農業を、「化学的に合成された肥料及び農 薬を使用しないこと並びに遺伝子組換え技術を利用しないことを基本として、農業生産に由来する環境への負荷をできる限り低減 した農業生産の方法を用いて行われる農業」として定義しております。


サツマイモの収穫以外にも金時草、シソの実も収穫しました。金時草とはキク科であり、葉の裏面が赤紫色の野菜です。ゆでるとほんの少しねばりけがあり、汁物に合います。

初日の体験では、シソの実の採取が一番時間がかかりました。下の写真で、空に向かって真っ直ぐ伸びている、ブツブツとしたものがシソの実です。指でこのシソの実をつまんで、そのまま軽く上に引っ張ると、簡単に実の部分だけ一気に収穫できます。この収穫作業をすると、ふわっとシソの香りがします。ただ、実が米粒よりも小さいので、必要な量を集めることが大変でした。この細かい作業を全員で雑談しながら、黙々と進めました。私も一緒にやらせてもらいましたが、7人で30~45分ほどやっても、小さなバケツにやっと3/4埋るぐらいでした。


こうして1日目の農業体験を終えました。参加者の中で家庭菜園をしていた方や、親の畑作業を見たり手伝ったりしていたと言っておりましたが、かかしさんの育てる野菜は一般的に育てているもの以外にも珍しい野菜も多く、初めて見かけたものがあるとすぐに質問されていました。


1日目19:00 夕食

夜はお待ちかね、村田さんご夫婦特製の自然食メニューです。参加者が収穫してくれた野菜を、美味しく調理してくれました。



この日の夕食のメニューはこちらです。

・酵素玄米

・天ぷら(サツマイモ、金時草、ナス、唐辛子)

・サツマイモのツルのおひたし

・ゴーヤの白和え

・漬物3種類

・かぼちゃの味噌汁(写真撮るの忘れていました...)


肉魚は一切使わず、野菜の甘み、旨味を楽しめるメニューでした!村田さんがお代わりを勧めてくれたので、みなさん「普段こんなに食べないのに、美味しくて食べてしまう」と箸が進んでいました。


夕食を食べ終えた後は、慣れない作業で疲れた方は早めに睡眠をとったり、居間に残って1日の感想や今までの生い立ちについてゆっくりお話ししたりして、1日を締めくくりました。


2日目10:00 竹灯籠づくり

2日目の朝、朝食を食べ終えた後、竹灯籠づくりを開始しました。

竹灯籠は、好きなサイズに切った竹に穴をあけ、竹の空洞の中にロウソクを灯したものです。シンプルな行程ですが、穴のあけ方によって光の入り方が全然異なるので、その人の発想によっていろんな作品ができます。


まずは近くの竹林から、竹を1本切り、みんなで協力して運び出しました。この竹は放置していると公道の方へ伸び邪魔になってしまうところでした。竹は使い道があまりなく、地域の邪魔者になっています。そんな竹の有効活用の1つとして、竹灯篭を知り、民宿でも体験を始めたそうです。


運んできた竹をほぼ統一に村田さんご主人が電動カッターで切断しました。その後大中小と刃のサイズが異なるインパクトドライバーを用意していただき、ドライバーを使ってみなさん思い思いに竹灯篭を作っていました。ドリルで簡単に穴をあけることはできますが、竹の丸みで想定の位置に穴をあけることは難しかったです。


どんなデザインにすればいいのか、村田さんたちのアドバイスを聞きながら、試行錯誤しておりました。


実際に完成した竹灯籠はこちらです!穴のサイズを変えたり、曲線にしたり、花柄の模様にしたりなど、デザインによって光の印象が変わるのが面白いです。


2日目14:00 シソの実の塩漬け

昼食の後、初日に収穫したシソの実の塩漬けを作りました。正確には、村田さんが1晩アクを取り、塩で和えたシソの実を、参加者で瓶詰めにしました。ただ瓶に入れるだけではなく、できるだけ空気が入らないように詰めていきました。小さな小瓶でも、詰めると想像以上に入っていくのが面白かったです。完成したシソの塩漬けは、お土産の一つになりました。




2日目15:00 りんご狩り

町内でも広大な畑を持つ「まるひろ農園」にりんご狩りをしに行きました。みなかみ町はりんごが盛んな地域で、町中いたる所にりんご畑があります。そんなみなかみ町で親からりんご農家を引き継ぎ、常に新たな取り組みに挑戦している高橋宏之さんとお話しできる場を設けました。農家民宿とは違った、農家さんの暮らしを知っていただきました。


高橋宏之さんは生まれも育ちもみなかみ町で、移住者や新規就農者を迎え入れてくれる、面倒見のいい方です。移住者の先輩だけでなく、高橋さんのような移住者を受け入れてくれる地域の方のおかげで、みなかみ町は移住しやすい環境になっていることを、お伝えできたかと思います。


自然災害・獣害の影響や、人口減少によるりんごの需要の減少などのリアルな話や、そんな中販路を拡大しているまるひろ農園の取り組みを話してくれました。また、「お客様に安心して食べてほしい」という高橋さんの想いで、まるひろ農園ではできる限り農薬を使わない育て方をしています。農業に関心がある参加者には、参考になる話も多くあり、興味津々で耳を傾けていました。

今回は「あかぎ」という種類のりんご狩りをさせてもらいました!9月末でしたが、写真でわかるように真っ赤なりんごがたくさん成っていました。参加者のみなさんは、高橋さんから教わった美味しいりんごを見つけるコツを実践しながら、一番いいりんごはないかと、目を光らせて探していました。はしごも駆使して高い所も探し、綺麗に赤くなっているりんごを無事収穫していました。


2日目18:30 あかや食堂

2日目の夕食は「あかや食堂」に行きました。あかや食堂は、みなかみ町に移住した宇野さんが今年オープンした飲食店です。


宇野さんは約10年前に奥様と一緒にみなかみ町へ移住しました。移住した先が、元々別荘として利用している人が多い地区のだったそうです。地域の人との接点が少ない場所だったのですが、祭事や消防団など自ら積極的に地域の人との関わりを作っていたため、今では町内でも顔が広い方です。あかや食堂をオープンする前からケータリング事業を始めていたため、既に多くの町民の胃袋を掴んでおり、少し山奥にある場所でも、人が来ております。


地域の人との関係性を構築していった先輩移住者である宇野さんの話は、今後移住を考えているみなさんにとって為になったようで、積極的に質問されていました。


あかや食堂は、食べ応えがあるメニューが豊富で、ガッツリと食べたい方でも満足のいく量です。私はハンバーグ定食をいただきました。鉄板で焼いた後、さらにオーブンで焼いたハンバーグはおすすめです!

その他広島焼、焼肉定食などを召し上がっていました。


店内は宇野さんの好きなものに埋め尽くされています!サバゲーや音楽、大きい本棚に漫画がびっしり並んでいます。


3日目は午前中に村田さんご夫婦を交えて3日間の振り返りを共有しました。「3日間充実していた」「色んな人の話を聞けてよかった」と嬉しい意見をいただきました。参加者のみなさまは、今後農業や移住をされるかわかりませんが、「色んな生活スタイルを知ることができて、とても参考になった」と言葉をいただけて良かったです。


こうして3日間のお試し農業&移住プログラムを終了しました。今回2泊3日と、私としては長めのプログラムでしたが、みなさんちょうどよかったと楽しまれていました。今後も弊社FLAPでは、地域の人との交流をメインとしたイベントを開催したいと思います。引き続きどうぞよろしくお願いいたします。


まるひろ農園:https://www.maruhiro-nouen.com/





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